「現代ドイツ思想講義」をよんで、ハイデガーについてコメント書いた
あ、昨日ようやくトータルPVが1000いきました。
3か月で1000って、本当に誰も見てない感じですね。ま、今月に入ってから500位だし、順調っちゃあ順調なのかな。見て下さっている方に、感謝。
最近、友人と読書会を開催することになりまして、こんな本を読みました。
- 作者: 仲正昌樹
- 出版社/メーカー: 作品社
- 発売日: 2012/02/25
- メディア: 単行本
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今まで思想なんて勉強したことなかったから、読んでもイマイチピンとこない。特に昔の形而上学とか、現代人には共感しがたい面があります。
神様とか超自然的なことについて、つらつら書かれたところで意味不明な感じでしょ。無宗教で育った僕には、理解はできても共感は出来ません。
自分の担当は1章だったので、そこのレジュメを作りました。この本自体は、2~4章がメインで、アドルノ、ホルクハイマー著の「啓蒙の弁証法」について書かれています。第1章はフランクフルト学派とかハイデガーとかについてざっくり書いてある感じ。
……要約したのは良いけど、なんてコメントしたらよいんだ?
あえてコメントするほど、1人の人について詳しく述べている訳じゃないぞ。
仕方がないので、少し集めに書かれていたハイデガーについて何やら怪しげなコメントを書いてみました。
↓ が実際のコメントをちょっぴり改変したやつ。あ、ちゃんとコメントの前に要約もつけましたよ。
【コメント】
第1章は、ルカーチ、ベンヤミン、ハイデガーや、フランクフルト学派について概説されていて、第2章以降に向けた導入部でした。以下、第1章の中核をなしていたハイデガーの人生について思いを馳せてみます。
ハイデガーは、以下の参考資料を参照してもらえば分かるように、日本でいえば江戸から明治に変わった年に生まれています。若いころは神学を専攻していたようですが、22歳で専攻を哲学に変更し、24歳で学位論文を書いています。ちなみに26歳で教授資格論文です。
ハイデガー25歳の時にWW1が勃発し、30歳の時に終結しています。ドイツは敗戦国となり、ベルサイユ体制下で多額の賠償金などが課されました。戦時下に20代後半を過ごし、母国敗戦を経験したことは、後のハイデガーに影響を及ぼしている気がします。
ハイデガーといえば、ナチスを擁護したことでも有名です。WW1終戦から十年、ハイデガー40歳の年に、反ユダヤ的な言動が目立つようになり、ナチス的な活動にも参加するようになっています。この後、ヘルダリン講義が行われた頃までの5年間で、特にナチスと深い関係を結んでいます。ナチスの台頭は、ベルサイユ体制下で自民族の誇りを傷つけられたドイツ人が、ドイツ的・ゲルマン的アイデンティティーを取り戻そうとしたこととも関係していると言われます。この点に関しては、いかに天才ハイデガーといえども、一般のドイツ人と同じように、祖国や自民族の誇り、ナショナリズム的なものの影響を受けていたんでしょうね。ドイツが負けて悔しかったんだと思います。だからこそ、ドイツ・ゲルマン万歳ということで、一時的にナチス側の人間になったのでしょう。ちなみに、ナチスと距離を置き始めて2年後にベルリン五輪が開かれていますが、ハイデガーはこの五輪のことをどう考えていたんでしょうね。
45歳でWW2開戦、51歳で終戦。そのあとは東西分割です。ハイデガーに限らず、20世紀のドイツ人って激動の人生を歩んでいるんですね。あと、どうでもよいですが、87歳没って結構長生きしてますね。
この「現代ドイツ思想講義」を読んでいると、出てくる順番がハイデガー→アドルノ・ホルクハイマーという感じですから、どうも時系列的にハイデガーの方が昔の人という印象を受けそうになるけど、実際にはホルクハイマーの方が年上だったりします。この辺も横軸をつくってみると分かりやすいですね。20世紀のドイツ哲学に思いを馳せつつ、その頃の国際社会の動向や日本の状況にも思いを馳せてみて下さい。ロマンです。
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ちなみに、このあとにエクセルの表で、ホルクハイマーの年表と世界史&日本史をクロスさせたものを作ったんだけど、なぜかはてなブログに投稿できない。何故??
いやはや、しかし「思いを馳せた」とか意味不明ですね。
大学院修了した人が書く文章じゃない……。友人諸君、許してたも。
ふー、疲れた。発表も頑張ろ。