「公共政策」はおいしい科目 ~国家総合職の二次試験対策~
国家公務員総合職試験も一次試験が終わり、もうすぐ二次試験です。
二次試験では、一次試験でかじった憲法・民法・行政法の知識を活かすべく、公共政策だなんて怪しい科目は選択しない人が多いようです。
しかし、私の経験上、この公共政策……かなりおいしいです。僕は三科目受けた中で一番高い点数を取りました。こんな簡単な(実際の政策は難しいと思いますが)科目があっても良いのか!と言う感じです。
では何故、私が簡単だと思うのか。
理由の一つには、一科目にかけられる解答時間が一時間半程度しかない、ということがあります。世の中で問題になっていて、しかもまだ誰も根本的な解決策を思いついていないことについて、何の経験もない学生が短時間で答えを出せる訳がありません。ていうか、もし出せるのなら現役職員の怠慢ということになりかねません。
ですから、この科目で回答するときには、常識的な話をすればそれでOKです。ぶっちゃけ論文どころか、作文に近い感じですよ。
そうは言っても、流石に何も対策しないのは不安だったので、こちらの本を読みました。
- 作者: 高瀬淳一
- 出版社/メーカー: 実務教育出版
- 発売日: 2013/03/23
- メディア: 単行本
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こういうと失礼かもしれませんが、大したこと書いてません。当たり前のことをまとめただけです。個人的には、一定程度のボリュームを出すために無駄なことを書きまくっている印象すら受けました。本当はこの半分の厚さの方が便利なんだけどなぁ。……とまあ、諸手を挙げてお勧めするのもなんなので、少しだけ批判的に書いてみました。
とはいっても、他に政策論についてのHOW TOみたいな本はありませんから、この本で対策するのが良いと思います。
僕はこの本を二回くらいさらりと読んで、そのあと大学ノートに要点だけをまとめました。するとなんと、三ページくらいに収まってしまい……、それを丸暗記して臨んだだけです。大学の定期考査よりもよほど楽です。
ただし、これだけだと不安ですし、出題される問題によっては解答に「それっぽさ」が出なくなってしまいます。そこで僕が考えたのは、流行に乗っかることです。僕は当時、3つの流行を使ってやろうと考えました。これです ↓
①少子高齢化、②情報化、③グローバル化
何だか「はぁ!?」という声が聞こえてきそうで怖いです……。でもなんか、これを随所に入れると「それっぽくなる」んです。たとえば教育問題について語るときにはこんな感じになります ↓
「少子高齢化が進み、現在の日本では子どもの数が少なくなっている。この傾向はいましばらく続くと考えられる。グローバル化が進む現代社会において日本が世界と伍するためには、個々人の能力を高める他ない。
特に重要なのは、子どもの教育だ。1人1人の子どもの基礎学力等を高めると同時に、コミュニケーション能力などにも気を配る必要がある。
加えて、情報化の進展により、メディアリテラシーについても教育する必要がある。二〇年前には存在しなかったネットの世界は、今や大きな力を持っている。これは先のジャスミン革命などを見ても明らかである。これからの時代、インターネットをはじめとするネットメディアを使いこなせないようでは、他国に後れを取ってしまうことは間違いない。
教育に関わる主体はさまざまである。子ども、親、教師、地域の住民等、上げ始めればきりがない。大切なことは、これらの諸主体が連携し、バランスのとれた教育を目指すことである。今後、活発な議論が期待される。」
思いつくままに、適当に書いたのですが、試験本番ではおそらくこの程度のことを書いてもそれなり以上の点数をもらえます。最後はあいまいにしつつ、逃げるんです。それがコツかも。
こんなに簡単な(試験科目としての)公共政策に対して、憲法・民法・行政法は膨大な知識をインプットする必要がありますし、試験本番ではお作法にのっとった形で論理的に記述する必要があります。結構大変です。
もし、この三科目に自信があるというならそれで良いと思います。ただ、こんなにお手軽に準備できる公共政策ですので、予備として一応持っておくにはちょうど良いのではないかと思います。
今年受けるみなさん、頑張ってくださいね。
僕は官庁訪問の準備をします……。