ざしわらの家

日々思ったことを書き連ねる雑記ブログ。元ニート。

僕は狭い世界で生きていた ~自動車免許を取りに行った話③~

前回、合宿で免許を取ることのメリットに、「いろんな世界の人と知り合える」ことを挙げました。

これ、本当です。普段何気なく生活している中ではなかなか出会えない、というかそのへんですれ違っていることは間違いないんですけど、直接会話したり触れ合ったりすることのない人と出会えます。

今日は、普段なかなか会わない人(会わなくなった人)として、高卒ぐらいで就職してたり、高校中退して働いてたりする人との出会いについて書きます。

 

 

 

 

僕の場合、大学院まで進学してふらふらしてたので、自然と僕の所属するコミュニティは大学・大学院関係者に関係するものが多くなっています。

 

中学時代の同級生とは、部活の関係者を除いて、卒業してからほとんど会っていません。しかし風の噂によると、中学を卒業してすぐに就職した人や、高卒で就職した人の中には、すでに結婚して子供がいるという人も多いようです。

実際、僕もいつ結婚して子供を作ってもおかしくない年齢ですし、普通に考えれば同級生が結婚・出産していても不思議ではありません。しかし、自分が普段所属するコミュニティにはそういった人が少ないため、どうも別世界のことのように感じてしまいがちです。

 

そんな僕ですが、今回は自動車学校に合宿スタイルで通うということで、半ば強制的に自分が所属するコミュニティ以外で生活する人たちと一緒に生活することになりました。

 

 

 

 

正直、最初はすごくやりづらかったです。あまり共通の話題がありませんでした。

こっちが大学の話をしても相手は当然分からないですし、相手が給料日に何を買うかの話をしているのを聞いても、若干羨ましさを感じるだけで、コメントが難しい。

例えば、僕が就職活動で苦労した話をしても、相手にしてみたら「仕事なんてその辺にたくさんあるじゃん!何をそんなに苦労するの?」と思ってしまうわけで、なんとも噛み合わない。大学生同士であれば、たいていの場合「しんどいよねー。」みたいな流れになるんですが。

 

このように、最初はひたすらやりづらかったんです(僕が他人とのコミュニケーションを上手く撮るのが苦手ということもありますが)。何を話したらよいのか分からない。

 

ということで、もう聞くことに徹しました。そしたら急に面白くなったんです。

例えばパチンコの話。僕は基本的にギャンブルはやらないし、時間やお金を損するだけだと思ってきました。ぶっちゃけ合理的に考えたらそんなことしないっしょ、みたいな感じです。

 

でも聞いてみると、意外と興味深い。ギャンブルそれ自体というよりも、そこに向かおうとする動機とか、普段の生活とかが面白い。

考えてみれば当然のことですが、彼らには彼らのコミュニティがあり、その中で共通する話題があるわけです。彼らの先輩がパチンコ好きであれば、自分もやってみないことには一緒に話をしにくくなってしまいます。

タバコも同様です。自分が属するコミュニティの人たちの多くが喫煙室で話をするのに、自分だけがそこには入れないのはいろいろと不都合がありそうです。だって、大切なことって、酒の席とかで決まったりするらしいじゃないですか。それを考えると、それが喫煙室で決まっても何らおかしくはありません。

 

別にパチンコがしたいわけではないし、タバコを吸いたいわけじゃないけど、自分のコミュニティでうまく生きていくために、それらに参加するんです(中毒性があるので、「やっているうちにやめられなくなるんだよねー」とも言ってましたが)。

そう、生きるためです。

 

 

それが分かったら、なんというか、そういった世界で生きてる人に対する見方が変わったような気がします。寛容度が上がった、とでも言えるかなぁ……。

みんなそれぞれの都合があって、生きるために仕方なくやってることもあるんですよね。自分が生きる世界の常識では考えられないことであっても、相手の世界を想像して妥当なら、多少は仕方がないかなー、って思えるようになった気がします。

 

今回は、高校卒業とか中退して働いてる人の話を出しましたが、他にもいろいろな人がいました。大学を中退した人、外資に就職する人、何年もバイトでそのひぐらしの生活をしていた人……。それぞれが僕が知らないことを知っていて、聞けばなんでも教えてくれました(そして僕の世界が広がった→ちょっぴり賢くなった!?)。

 

就職したら、こうした人と触れ合う機会はますます少なくなるだろうし、本当に良い経験になったと思います。これからは意識していろんな人と付き合いたいなぁ。

 

 

 

井の中の蛙、大海を知らず。

僕はまだまだ、井戸の底であがくカエルちゃんです。がんばろ。