初めてのスーパーには、僕の知らない世界が広がっていた
「オーガニック納豆下さい!」
6歳くらい(?)の小さな女の子がレジでこんなことを言ってます。今日立ち寄ったのは、初めてのスーパー。ハチミツのお使いを頼まれて、たまたま寄ってみたんです。
女の子は、スーパーで感じた驚きの象徴でした。辺りを見回すと、周りはまずして服装からしていつものスーパーにいるおばちゃんたちとは違う、「どこの奥様?」って感じの人ばかり。初めて経験する雰囲気です。僕の知らない世界。
なんだか、新鮮な驚きのようなものを感じました。
納豆なんて3つで58円のものしか食べたことがない僕と、彼女の(おそらくは)裕福な家庭の格差も然ることながら、世の中にはまだまだ自分が知らない世界があるということに、驚きと喜びを感じたんです。
◇
最近、毎日同じことの繰り返し。
朝、起きて身支度を整え、駅に向かう途中のコンビニでおにぎりを買って食べ、ギリギリにはならない程度の時間に会社に到着。待っているのはいつものルーティンワーク。当たり前のように残業をこなし、帰宅。そして寝る。
新しいことは何もなく、僕の世界は家と会社で完結していました。世の中とはなんぞや?と聞かれたら、僕が答えられる世の中は、この自分が生活している世界以外にありませんでした。
毎日、同じことの繰り返しです。
◇
僕の中で「世の中」といえば、僕の周りにある小さな世界のことを指すものでした。
僕の周りには、僕と似たような境遇の人ばかり。同じようにつまらない仕事をして、同じような給料をもらい、同じように安い缶ビールで自分を慰めているでしょう。間違いなく。オーガニック納豆なんて聞いたこともないというおっさん達の集まりです。
そして、いつの間にか僕は、一生をここでなんとなく過ごして終えるんだと思うようになっていました。もう望むものなんてない、人生なんて、世の中なんてこんなもんだ、と。
しかし今日見たあのスーパーには、明らかに僕の知らない世界が広がっていました。
自分の周りだけを世の中だと思い込んでいた僕にとって、頭を金槌で叩かれたような気にさせられました。
◇
いつの間にか、世の中なんてこんなもんだ、と知った気になっていた僕。
働き始めた頃は、世界は無限に広がっていると思っていたはずなのに、そんな気持ちをすっかり忘れてしまっていました。
しかし、まだまだ知らない世界がたくさんあるはずです。そのことを再認識させられました。世界が狭いのは、僕が何もしないから、動こうとしないからだったのでしょう。自分自身で世界を完結させていたんです。
毎日同じことばかりしていては、なんの変化もありません。そして、変化がなければ新しい世界なんて見れないでしょう。
しかし逆に、自分の生活に変化さえ与えれば、まだまだ新しい世界を見れるかもしれません。
今週末は、いつでもいけると思って一度も行ったことがなかった近くのお寺にでも散歩に行こうかな。
新しい一歩を踏み出したら、また何か新しい世界が見れるかもしれないんだから。
※ちきりんさん企画への参加エントリです。