体育学科の学生が部活を辞めるとどうなるか
「部活辞めると退学と一緒なんです」「誰も逆らえなかったんです」…桜宮高校バスケ部員を名乗るリアルすぎるツイートが話題に (1/2) : J-CASTニュース
体育学科で部活を辞めるには、相当の勇気を必要とすると思う。
これは、感覚としてなんとなく分かるかもしれない。
「部活中心の生活」がどういうことか、イマイチ世間一般的には知られてない気がします。しかし、この辺を理解しないと、体育学科の特殊性はよく分からないままだと思います。おそらく、「部活を辞めると退学と一緒」みたいな話を、多くの人は「部活をしに学校に行ってるのに、それを辞めちゃったら学校に行く意味がなくなる」的な意味で捉えていると思います。それも確かにそうなんだけど、それだけでは体育学科の特徴をとらえきれていないと思うんです。
nobitaも大学で体育学部に行きました。正直、競技成績が振るわなかったり、部員同士の仲がぎくしゃくしたりして辛い時期もありました。しかしいくら辛くても、逃げたり、一休みできるような場所はありませんでした。なぜなら体育学科は、毎日、一日中、部活を中心に生活が回るようにできているから。
体育科・体育学部以外の学生であれば、辛ければ最悪部活以外のところに逃げることができると思います。文化系の子や部活をやっていない子、はたまたオタクっぽい子などと楽しく付き合う時間もあるでしょう。
しかし、体育学科・体育学部は違います。部活以外の時間、つまり授業やクラス活動などの時間も、常に部活をやっている人間が周りにいるのです。どうしたって目につくし、関わらなければならないときも出てくるでしょう。nobitaは、部活で辛いときは、部活と関係のない人と一緒にいる方が気が楽だったのですが、世の中付き合いというものもありますから、そう簡単に部活と切り離された生活を送ることは出来ません。でも本音では、精神的に辛い時くらい部活から離れたい。
単に競技成績や人間関係で多少苦しんだだけのnobitaでさえ、そんな思いを抱いたんです。これが部活を辞めた子だったら、どんな思いで学校に行かなければならなくなるでしょう?
お昼ご飯はだれと食べれば良いんでしょうか?大抵同じ部の人で固まって食べますよ。体育関係の学校行事のときは、どんな顔をして登校すればよいのでしょうか?自分以外のクラス全員が、試合に向けて燃えてますよ。学校でのおしゃべりも部活の話題が中心ですけど、どんな顔をして話を聞けばよいのでしょう?授業でだって、自分の競技について何か書かされたり、発言させられたりするかもしれませんよ?
体育学科に通う限り、部活を辞められたとしても、部活の呪縛から逃れることは出来ないでしょう。部活を辞めることは、その他全ての学校生活をも放棄することになります。だから、退学するのと同じようなこと、みたいな話が出てくるのだと思います。
体育学科・体育学部といえば、明るくやんちゃに、楽しい学生生活を思い浮かべる人もいるかもしれません。でも実際は、想像するような楽しさはごくわずかです。多分、普通科や一般大学生よりも大変なことの方が多い。
体育学科・体育学部に進学を考える方は、その辺もよく考えて進路選択をして下さいね。
※もちろん、部活を辞めてもうまくやっていけるケースもあると思いますし、実際にあることを知っています。それでも、いろいろと大変なことが多いことは確かだと思います。