面接での思いがけない質問への対処法① ~思考の型をつくってみよう~
面接の場でいきなり、思いもよらないような質問をされるときってありますよね?
例えばですけど、「旧日本軍が太平洋戦争で犯したもっとも大きな失敗は何か?」とか、「日本の農業を改革するためには、どこから手を付ければ良いか?」とか聞かれたら、どうしましょう?
もちろん、防衛とか農業関係以外の場所でです。
うーん、本当に怖い。
ある程度事前に予想していた質問であるならまだしも、このように、全く予想していないような質問が来るときがあります。
こういうときって、どうやって対処すればよいのでしょう?
僕はこういう質問が来ることをすごく怖がっていました。
天才的な人なら、その場でスマートな回答ができるのかもしれませんが、残念ながら僕は超凡人です。とっさにナイスな回答なんてできません。
そうは言っても、何とかしなければならない訳で、「何とかしない=即不採用」となりかねません。だから、何とかしたい。
……で、どうする?と考えて用意したのが、オリジナル思考のフレームワーク。
思考のフレームワークって何よ?って感じですが、僕の中では、回答するための切り口になるような観点、というつもりで使っていました。
今日は、僕が面接で多用したこの思考のフレームワークについてご紹介します。
◇
僕のフレームワークの基本は、4つあります。
①原則、②縦軸、③横軸、④裏、です。順に説明します。
①原則
例えば、「ODAを日本の国益のために戦略的に運用すべきか?」という質問がされたとします。
で、この質問に回答するときに、「原則として、ODAは途上国に発展に寄与するために行うものである」という観点を出します。そんなことを言ってる間に次になんて答えるか考えます。まあおそらく、「だけどODAも税金から出てるわけだし、日本人が苦しい中で、単純に慈善事業といっても国民の方は納得してくれないので……」という流れになるでしょう。
どんな議論も、原則を押さえておかなければ、あらぬ方向に突っ走ってしまいかねません。
②縦軸
僕が縦軸と考えているのは、ずばり「時間軸」のことです。過去を振り返り、未来を予測する、とも言い換えられます。
先ほどのODAについて考えてみます。
そうすると、「日本が供与するODAっていうのはもともと戦後賠償的な側面を持つものだった」とか、「日本だって戦後、世界からお金をかりてダムとか高速道路とか作りましたよね?」みたいな、過去の関連する話を引っ張り出せます。
そして、「日本は一時に比べてODA拠出額を減らしています。現在は世界で第5位にまで落ちちゃいました。このままいくと……」的に、未来に話を持っていきます。
このように、過去と未来という時間軸を使った回答をすることで、それっぽい答えをつくることができます。
③横軸
横軸は、他との比較です。「国と地方」、「日本と海外」等が比較対象となるでしょう。
またまたODAの話になりますが、「日本は減らしてるけど、他の国は増やしてます!」とか「日本は借金して財政苦しいって言いますけど、某破たんした国だってODA拠出してますよ!」みたいな話ができます。
④裏
裏は、極端な仮想です。
「もし、~~がなかったらどうなるか?」と考えてみるんです。
もし、日本がODAを拠出しないことにしたら、どうなるでしょう?日本の国際的信用は失墜し、超ドメカントリーとみなされるでしょう。集落の中でひとりだけ町内会費を払わなかったら、白い目で見られるのと一緒です。
それに、日本で大災害が起こったとしても、どこの国も助けてくれないかもしれません(助けてくれるかもしれませんが)。先の震災のとき、各国からものすごい援助が来ましたよね?ODAなしであんなに援助されたと思います?
……的に、妄想を膨らませて語りまくります。
◇
どうでしょう?この4つ、意外と使えると思うんです。
僕が、縦とか横とか裏とか、よく分からない言葉を使ったのには理由があります。僕はこの4つを忘れないように、心の中にあるものを思い浮かべるようにしているからです。
それは、クロスペンダントです。真ん中に宝石がついたやつ。
真ん中の宝石が原則、縦が時間軸、横が比較、そしてペンダントをくるりと回すと裏になる訳です。これなら、簡単に4つを思い出せます。
これなら、天才じゃなくても何かしら言えそうですよね。
結構分かりやすくないですか??
◇
面接って怖いですよね。自分の人生かかっているような気になってしまいますし。
もし、これから面接を受けられる方で、僕の方法を使って下さる方がいたらめっちゃ嬉しいです。
ではでは。
※1.もちろん、こういったフレームワークとは別に、物事のメリットデメリットの比較は行います。
※2.ざしわらは外務省やJICAとは一切関係ない人です。念のため。